指名が来ないときこそ、自分の目を疑ってみてほしい。25年の現場で見えてきた「本当の盲点」
接客の勉強もした。
先輩のアドバイスも聞いた。
LINEの返し方も、会話の広げ方も、一通り覚えた。
それなのに、指名が増えない。
フリーで切られる。
お客様は一度来て、それきり。
売上は安定しない。
「なんで私だけ」が、頭から離れない。
もし、そんな状況に心当たりがあるなら、一度立ち止まって考えてみてほしい。
本当に足りないのは、努力なのか。
それとも、自分では見えているつもりの現場に、見落としているものがあるのか。
—
■ 25年、現場を見続けて気づいたこと
水商売の現場では、数字だけを見ていても、本当の理由にはたどり着けない。
指名が来ない。
その原因は何か。
容姿のせいか。
トークが下手なのか。
運がないだけなのか。
それとも、そもそも自分に合った客層に出会えていないだけなのか。
結果は、理由を教えてくれない。
「指名が来なかった」という事実だけでは、そこに至るまでの、相手の気持ちやすれ違い、お店の仕組みの歪みまでは見えてこない。
目の前の結果だけを気にしても、原因が変わらなければ、同じことはまた形を変えて起きる。
だから、目の前の結果だけで自分を判断しないでほしい。
何が起きたのか。
なぜ起きたのか。
その原因を生み出しているものは何なのか。
一歩引いて、そこまで見てほしい。
それが、現場で長く売れ続けている子たちが、無意識にやっていることだ。
—
■ お前は、原因を見ているのか。それとも自分を責めているだけか。
例えば、お客様が来なくなったとする。
もっと愛想よくしようとする。
LINEの頻度を増やそうとする。
容姿を気にして、また自分を責める。
どれも、やって悪いことじゃない。
だが、それだけで原因にたどり着いたことになるのだろうか。
会話の引き出し方に問題があるのか。
お客様のタイプと、自分の見せ方が合っていなかったのか。
お店の付け回しが、そもそも噛み合っていなかったのか。
自分一人で抱え込んで、誰にも相談できていなかったのか。
原因が違えば、やるべきことも変わる。
原因を見誤ったまま「もっと頑張らなきゃ」とだけ思い続ければ、自分を追い詰めるだけで、何も変わらないまま疲れ果ててしまう。
目の前の結果に落ち込むことと、結果の正体を見抜くことは違う。
この違いに気づけるかどうかで、次の一歩は大きく変わる。
—
■ 自分の盲点を見つける、3つの問い
ここで一度、自分の現場を振り返ってみてほしい。
1. 同じことが、何度も繰り返されていないか
同じパターンで切られているなら、「たまたま」ではなく、自分のやり方のどこかに同じ理由があるかもしれない。
2. 誰にも相談せず、全部一人で抱え込んでいないか
自分一人で頑張れば何とかなる。
そう思い込んで、黒服にも先輩にも本音を話せていない状態は、本当に正しいやり方なのだろうか。
3. 「私が悪い」という結論に、逃げ込んでいないか
お客様との相性を疑う前に、容姿のせいにして終わらせていないか。
お店の仕組みを疑う前に、自分の性格のせいにして終わらせていないか。
本当は別の理由があるかもしれない可能性を、最初から閉じていないか。
この3つに、すぐ答えられなくても構わない。
大切なのは、「売れない理由は全部自分のせい」とは限らないと知ることだ。
—
■「オマエの目は俺だ」に込めた意味
このブログで掲げている「オマエの目は俺だ」という言葉は、俺の言うことをそのまま信じろ、という意味じゃない。
自分一人の視点では見えないものがある。
落ち込んでいるときには、当たり前のことさえ見えなくなる。
だからこそ、誰かの目を借りる意味がある。
25年の現場で見てきたこと、キャストたちが悩み、乗り越えてきた姿、そこから見えてきた判断の基準。
それらを材料にして、自分では気づけなかった盲点を見つけてほしい。
最後に決めるのは、お前自身だ。
誰かの答えに依存するんじゃなく、自分で考えて、自分で納得できるようになること。
それが、この場所で伝えたいことだ。
—
■ 最後に
今のやり方で結果が出ているなら、無理に変える必要はない。
だが、同じ壁に何度もぶつかっているなら、「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い込む前に、一度だけ考えてみてほしい。
お前は、本当に理由を見ているのか。
それとも、一番楽な「私が悪い」という結論に、逃げ込んでいるだけなのか。
現場を変える第一歩は、自分を責めることでも、何か新しい技術を覚えることでもない。
自分が見ている景色を、一度疑ってみることから始まる。
—
この記事は、キャストの視点から書いた。
同じ話を、黒服や店長の立場から書いたものもある。お前を育てている人間が、何を考えているか覗いてみたいなら、こちらも読んでみてほしい。

—
オマエの目は俺だ!

コメント